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ケアマネのつぶやき

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介護支援専門員の法定研修の見直し その2

2022-05-28
チェック
介護支援専門員の法定研修の見直し その2

  日本総研がまとめた介護支援専門員の法定研修見直しのための「介護支援専門員の資質向上に資する研修等の在り方に関する調査研究事業報告書」に関して前回に続き紹介しながら私見を加えてみる。

 

ケアマネジメントの倫理の追加

新たに追加されたり時間数が増やされているのが「ケアマネジメントの倫理」という科目である。報告書ではその必要性を以下のように説明している。「認知症や終末期などで意思決定支援を必要とする利用者・世帯がさらに増えるとともに・根拠のある支援の組み立てに向けて学ぶべき知識や技術の変化が今後も進むと考えられる。そのような変化の中では、職業倫理の重要性は一層高まることが見込まれる。そのため、職業倫理についての視点を強化」するとしている。

こうした指摘を待つまでもなく、本来ケアマネジメントとは、価値の実現そのものを実践の重要な内容とするものであり、同時に価値、倫理の実践にはジレンマがともなうという意味でこの科目の時間増、新設には意味があるものだと考える。

 

講義中心の時間配分

「法定研修修了後の継続研修(法定外研修、OJT等)で実践力を養成することを前提に、カリキュラムの内容を幅広い知識の獲得に重きを置いた時間配分(=講義中心)に見直す」となっている。どの程度の時間が講義中心になるのかは示されていないため不明であるが、これは朗報であると考える。テーマは変わるが結局は同じような事例検討を講師の指導に基づき延々と続ける。そこには自由で刺激的な意見交換は期待できない。この苦行が少し軽減されるのであればこれは朗報というべきであろう。

 

専門II、主任更新を複数回受講する場合の取扱い

介護支援専門員を続ける限り5年ごとに更新研修を受講しなければならない。2回目、3回目と同じカリキュラムの研修を受けることになる。この問題について「別カリキュラムを用意することが理想であるが、実施機関の負担などを考慮すると実現は難しい」として「具体的な配慮の方法や工夫については研修実施機関の判断に委ねる」として問題を先送りしている。「複数回の受講が想定されたとしても、4~5年に一度であるので」忘れているから同じでもいいと言うわけではないと思うが、やや無責任ではないか。所詮、法定研修といってもそんなものだというのであろうか。

 

今回の介護支援専門員の法定研修カリキュラムの見直し案の主な内容は以上のようなものであるが、いろんな専門職がある中で介護支援専門員だけがこれだけの義務的な研修をうけなければ更新ができないということについては、やはり釈然としない。どうしても必要というならば、少なくとも5年ごとの研修ではなく、10年をめどに研修を受講するくらいにならないものであろうか。 

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